「借りられる額」で借りていませんか?
その額、本当に「返せる額」ですか?
金融庁が超長期住宅ローンの監視強化へ
本日(令和8年9月5日福島民報)、金融庁が返済期間40年・50年といった
超長期の住宅ローンを取り扱う金融機関に対し、
審査体制の監視を強化する方針を固めたという報道がありました。
背景にあるのは、日銀の利上げや長期金利の上昇によって
利用者の総返済額が膨らむ中、返済能力を超えて過大に融資しているのでは
ないかという懸念です。
金融庁は、金利上昇のリスクや将来の収入減少・資産価値の低下といった点を、
金融機関が利用者にどれだけしっかり説明できているかを点検するとしています。
超長期ローンは毎月の返済額を抑えられる一方、利息を支払う期間が長くなる分、
総返済額は大きくなります。
「毎月払える額」で借りたつもりが、結果的に「本当の返済能力」を
上回ってしまっている可能性がある——これが今回の報道の核心です。
「これから借りる人」だけの話ではありません
この報道は新規に借りる人向けの審査強化の話ですが、
私がむしろお伝えしたいのは、すでに住宅ローンを借りている方こそ、
今、立ち止まって考えるタイミングだということです。
長らく日本では低金利が続き、「変動金利は上がらないもの」という
感覚で借りている方も少なくありませんでした。
しかし実際に、ここ最近は変動金利も上昇局面に入っています。
・借入時よりも金利が上がり、毎月の返済額が増え始めている
・元利均等返済で「元金がなかなか減らない」感覚がある
・教育費や親の介護など、これから支出が増えるライフイベントが控えている
・ボーナス払いや繰上返済の余力が、当初の見立てより厳しくなっている
こうした状況に心当たりがある方は、対策を打たないまま金利上昇が続くと、
じわじわと家計を圧迫していく可能性があります。
なぜ「金利がいくら上がるか」だけを見ても意味がないのか
金利上昇のニュースを見ると、つい「あと何%上がったら家計が苦しくなるか」
というシミュレーションに目が行きがちです。
もちろんそれも大切な情報ですが、それだけでは不十分です。
なぜなら、住宅ローンは家計の中の一つの支出項目に過ぎないからです。
・これから子どもの教育費はどう推移するのか
・収入は今後どう変化していく見込みか(昇給・転職・退職・年金)
・車の買い替えや住宅の修繕など、まとまった支出はいつ発生するか
・万一の病気やケガ、収入減があった場合にどこまで耐えられるか
住宅ローンの金利上昇という一つの変数だけを切り取って対策を考えても、
他の支出やライフイベントとぶつかった瞬間に家計は一気に苦しくなります。
だからこそ、住宅ローンを含めたライフプラン全体で将来のお金の流れを
見える化することが欠かせません。
ライフプランを見直すことで見えてくること
ライフプランを作成し、将来の収支をシミュレーションすると、
次のようなことが具体的に見えてきます。
・今のペースで金利が上がった場合、何年後に家計がどの程度苦しくなるか
・繰上返済に回せる余力が実際にどれくらいあるのか、ないのか
・借り換えや返済期間の見直しが、本当に家計改善につながるのかどうか
・逆に、慌てて繰上返済をすることで教育費や老後資金が不足するリスクはないか
大切なのは、「金利が上がって不安だから、とりあえず繰上返済しよう」
といった対症療法ではなく、ご家庭全体のお金の流れを俯瞰した上で、
優先順位をつけて対策を選ぶことです。
保険や金融商品の見直しではなく、まず「現状把握」から
こうした話をすると、「では保険を見直しましょう」「この金融商品に乗り換えましょう」
という提案を想像される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし私がお伝えしたいのはそこではありません。
私は金融商品の販売を中心に据えたFPではなく、まずご家庭の収支や
ライフイベントを整理し、将来のお金の流れを一緒に「見える化」することを
大切にしています。
その上で、住宅ローンの返済方法を見直すべきなのか、支出を調整すべきなのか、
あるいは今のままで問題ないのか——一つひとつの選択肢を、根拠を持って
判断できるようにお手伝いします。
金利上昇のニュースで不安を感じている方は、ぜひ一度、ご自身と
ご家族のライフプランを見直してみませんか。
漠然とした不安を、具体的な数字と選択肢に変えることが、これからの時代を
安心して過ごすための第一歩になります。
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ないので、時間掛かりますが、ちょっと一旦立ち止まって家計や将来のお金を
整理する機会にしましょう。
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