若い頃に買った家(例えば建売や中古住宅)から
別な家に住み替えしたい!というご相談ってわりとあります。
この住み替えの問題点って、やっぱり「今の住宅ローンを全部返せるか」ですよね。
今住んでいる家に住宅ローンが無ければ何の問題もありません。
(元々現金で買った、買ってもらった、もしくは住宅ローンが大きくなかったので完済した等)
その場合は、新しい家を買って、引っ越してからゆっくり売ればいいわけですが、
住宅ローンが残っているという方が多いはずなので、そこが問題になります。
今住んでいる家を「A」、これから買う(建てる)家を「B」とします。
①は、Aが割と高く売れる場合
②は、Aが安くて住宅ローンが残ってしまう場合
①Aが割と高く売れる場合
例えば、Aの住宅ローンが2,000万円残っていて、
Aが2,100万円で売れれば完済出来ますし、売却の諸費用(仲介手数料)も支払えるので
問題ありません。
Bの住宅ローン事前審査の時点では、銀行にAは売却予定の旨を伝えます。
次に、
Bの住宅ローン本審査の時点で、銀行にAの売買契約書を提出出来ればOKです。
(金融機関にもよりますが、B完成後にAの住宅ローン完済は何ヶ月以内にしてね、
などの条件が付きます)
つまり、Aが確実に売れるとならない限り、次の住宅ローンが組めないので、
A売却の目星を早めに付ける必要があります。
ちなみに・・
Aが思ったよりも早く売れた場合、B完成前に引渡しを迫られることがあり、
その場合は一旦アパートに引っ越すなどの費用が掛かります。
さらに、B完成時期は、注文住宅の場合ズレ込む可能性が大です。
A引渡しの約束をしていても、B完成時期がズレると引渡しがいつまでも出来ず、
トラブルになる可能性があるので、こまめに連絡を取るなどの配慮が必要です。
②Aが安くて住宅ローンが残ってしまう場合
2,000万円住宅ローンが残っているのに、1,700万円位でしか売れなそうな場合、
差額の300万円と仲介手数料を自己資金から出す必要があります。
自己資金から出せない場合は、借りるなど応相談になるのですが、
金利が高くなる、返済期間が短いなど厳しい条件になる可能性大です。
400,500万と差額が出る、自己資金では支払えない程の差額になる等の場合は、
Bの資金計画に影響が出てしまうかのしれないので、計画見直しの判断もアリです。
ちなみに、
不動産やさんにAの査定を頼んで、思ったような数字で無い場合、
何社かに依頼する方もいますが、あまり意味が無いので1社で十分です。
「住宅ローン(残債)が2,000万なので、それ以上で売って欲しい」と伝えればよく、
参考程度に査定してもらえばよいと思います。
Bを建ててくれる建築屋さんがAを買ってくれる場合もあるので
相談してみるのもありです。
その場合、安い価格になる可能性があるので、先に一度査定を受けておいて
相場観を持っておくのもいいですね。
売却時がスムーズに行った場合、翌年の確定申告の時期に申告をします。
売却価格から取得価格や売却で掛かった費用を引いて、
プラスになる場合は課税、マイナスの場合は課税されません。
課税される場合は「譲渡所得税」が掛かり、5年以上の所有か否かで
税金計算が変わるので、5年超での売却をオススメします。
尚、課税される場合でもB購入で3,000万円の控除を受けることも
出来ますが、その控除を使うと、Bの住宅ローン控除が使えないので
どちらが得かを計算する必要があります。
取得した当時の費用がわかるもの、売却時の費用の領収証などは
大切に保管しておいてください。
所得が増えると、国民健康保険も増えるので(会社員は変更なし)
そこも見込んでおく必要がありますね。
具体的に「住み替え」を検討されたい方は、
シミュレーションをオススメします。
シミュレーションはいくらで売れるか?という査定だけではなく、
・Aの住宅ローンが残ってしまう場合の検討、
・Bをいくらにしたら、老後までのお金が安心か、
・AからBのスケジュール、
等々を考慮した上でシミュレーションしています。
どの建築やさんで建てるか、どこの金融機関でBの借入をするかも
もちろん相談可能です。
Bにお金を掛けすぎてしまうことは問題ですが、
Aに何らかの不満がある場合は、一度住み替えを検討してはいかがでしょうか。
毎日過ごす家が快適であれば、仕事や家族にも良い影響を与えるはずです。
株式会社あいFP事務所 代表取締役 菊地智恵